お茶にお灸にお風呂に草餅に!おいしくてパワフルなハーブ「よもぎ」
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ほんとうにぼちぼち更新しております。
烏兎の素材紹介のコーナー、第5弾はヨモギ(蓬)です。
お茶にお灸にお風呂に草餅に!おいしくてパワフルなハーブ「よもぎ」
ヨモギと聞いて何を連想されますか?
烏兎さんは自分用のブレンドにヨモギを使っているので、ヨモギといわれるとパッとあの独特の香りが浮かぶのですが(煮出して入れるとますます香りが立って、部屋中がよい匂いになります)、季節によっては蓬餅(草餅)、あと、やったことはないのですが、よもぎ蒸しが思い浮かぶ方もおられるかもしれませんね。
また、ヨモギの裏側の綿毛はモグサの原料ですので、好きな方は『お灸!』という方もいらっしゃるかもしれません。
入浴剤にも使われますね。
食べる、飲む、煮る、燃やすなど使い道の多いヨモギ。
『ハーブの女王』という異名を取るのも納得です。
今日はこのヨモギをご紹介させていただきます。
ヨモギってどんな植物?
ヨモギはヨモギ属キク科の多年草で、日本中に自生しています。
春に出た新芽は天ぷら、おひたし、草餅の材料になったりと大活躍。
ヨモギの食べ方
よもぎのレシピで一番有名なのは、やっぱり草餅ですね。
よもぎをお餅に使うのは香りがよいばかりではなく、実はモグサにも使われる、ヨモギの葉の裏に生えている繊毛がつなぎの役割をするのだそうです。
それによって、ねばりが出るそうですよ。
ヨモギは野草ですので、天然のものは重曹などであく抜きをしてから使いますが、よもぎパンやよもぎ餅の作り方は混ぜてこねるだけの簡単レシピですので、お料理やお菓子作りがお好きな方は、チャレンジしてみてくださいね。
食用にするヨモギの葉は、春から初夏くらいの若い葉を摘んで使いますが、天然のヨモギは、実は見分けが難しいようです。
ヨモギの見分け方を間違えると毒に?!
先ほどもお伝えしたように、全国各地に自生してるヨモギ。
ところが、ヨモギの葉の見た目は、ブタクサやトリカブトの葉とよく似ています。
画像を見ても、やっぱり似ていますよね。
ブタクサにしてもトリカブトにしても花はまった違いますので、花の時期になれば見分けることは簡単かと思いますが、ヨモギを採取してきたと思ったらニセモノでしかも猛毒のあるトリカブトだったら怖いですよね。
あとは根っこの張り方も、ヨモギは横に這うという特徴がありますが、実はヨモギを見分けるもっとも大きな特徴は匂いにあり、匂いによって確認することができるようです。
ですがやはり、間違ってしまう危険も伴いますよね。
実は日本だけでも30種類もあるというヨモギ。(ちなみに世界には300種類以上あるそうです)http://www.museum.tokushima-ec.ed.jp/ogawa/wata.htm
間違いなく食用のヨモギを採取するためには、苗や種を買ってきて自家栽培するのが一番よさそうですね。
ちなみに、烏兎で使っているヨモギは国産、残留農薬検査がしっかりと行われているものです。
ちょっと宣伝させていただきました(^^)
ヨモギのアレルギーの症状
ハーブの女王と呼ばれる万能選手のヨモギ。
漢方でももちろん多くの効能がありますが、そんなヨモギがアレルゲンとなるアレルギーがあります。
まずは時期は夏から秋にかけて、ヨモギの花粉が原因の花粉症があります。
アレルギーの症状は杉やヒノキの花粉症と同じですので、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、喉の不快感、湿疹などですね。
ちなみにこの時期はブタクサ、カナムグラ、カモガヤなどの花粉も飛ぶ時期です。
また、ヨモギを食べることで口腔アレルギーを起こすこともあります。
ヨモギを使った食べ物でもアレルギーが出てしまいますので、気をつけたいですね。
よもぎ茶
ヨモギを使った食べ物(飲み物ですが)といえば、ヨモギ茶も人気があります。
ヨモギ茶は健康茶、薬草茶としてドラッグストアなどで販売されています。
わりとポピュラーなお茶ですよね。
また、手作りがお好きな方は、よもぎ茶をご自宅で作ることもできます。
野草茶の作り方を簡単に書いておきますね。
食用にできるヨモギを用意します。
すでに下処理が済んで販売されているヨモギを購入してもいいですね。
作り方は簡単です。
・洗う→蒸す→干す→刻む
・洗う→干す→刻む→煎る
レンチンで作るレシピもあるようですので、興味がある方はさらに調べてみてくださいな。
よもぎ茶の副作用と妊娠中の飲用
ヨモギ茶はノンカフェインで、妊婦さんにも飲んでいただけるお茶です。
副作用もありませんが、先ほどお伝えしたようにアレルギーが出る方もおりますので、注意した方がよいかもしれませんね。
また、何か一つのものを取りすぎるのは妊娠中は避けたいものです。
よもぎ餅を食べるくらいの頻度で飲む分には問題ないと思われますが、念のため、妊娠中、授乳中の飲用はお医者様と相談の上がよいかもしれません。
含まれている成分によって調子が悪くなることもありますので、特に多く含まれる成分をお伝えしておきます。
食物繊維
クロロフィル
カロテン
ビタミンK
効能効果についてはこちらからはお伝えできないのですが、少し調べると、ヨモギは女性の悩みの万能選手という感じがします。
とはいえ、いつもの言葉ですが、誰にとってもよい素材というのはないものです。
自分の体の状態を知って、自分に合う素材を取りたいですね。
最後に漢方でのヨモギについて、お伝えしておきます。
漢方でのヨモギ
漢方ではヨモギは別名艾葉(がいよう)ともいいます。
「艾」は「もぐさ」ですね。
もぐさには成長したヨモギの葉を使いますが、質の良いものは高級品でもあり、モグサは手間暇のかかる作業を経て作られます。
お灸としてのヨモギ
点灸用のモグサは火を点けると、周囲にヨモギの香りが広がって、とても心地よい空間を作りますね。
上質な物ほどよい香りがして、粗悪品は煙が多く青臭い匂いがするそうです。
確かに昔、とても安いお灸を買ったことがあるのですが、煙たかったのを思い出します。
最近はお灸も手軽に手に入りやすいですし、手や足だけでもたくさんツボがあり、誰かの手を借りなくても一人でできますので、ぜひお灸も試してみてください。
漢方でのヨモギの性質
漢方でのヨモギの性質はこのようになっています。
- 五味:苦・辛
- 五性:温
- 帰経:肝・脾・腎
昔は野山で転んで怪我をしたらヨモギの葉をもんで擦り込んでいたそうですが、ヨモギには止血の作用があるんですね。
ヨモギが婦人科系の症状によく用いられるのは、この止血と、ヨモギの持つ温める作用によるものです。
私は蓬餅が大好きですが(生餅を焼いて食べるのが大好きです)、ヨモギを美味しいと思うのは、自分の体に合っているからなのだと思います。
ハーブの女王ヨモギ、ご興味を持たれた方はぜひお試しください。
今日の素材紹介はヨモギをお送りしました。
次も素材も楽しみにしてくださいな。
ありがとうございました。
烏兎