仏さまにゆかりの聖なる植物、蓮をご紹介

2019年10月30日

烏兎の素材紹介のコーナー、第15弾はハスについてご紹介させていただこうと思います。

仏さまにゆかりの聖なる植物、蓮をご紹介

蓮は7月の誕生花で、6~8月ごろに花を咲かせる、夏の季語にもなっている植物です。

蓮の花言葉のひとつに「神聖」という意味がありますが、蓮はヒンドゥー教、仏教において重要とされている植物で、その理由のひとつはどちらも「泥から出でながら穢れがない」ところに由来しています。

蓮の花の修行というのがあるのですが、これはお坊さんの修行ではなく、日常生活で穢れた人間関係の中にいても、自分だけは染まることなく清らかでいることを指します。(ほかに、苦労の中にあっても、くじけずに美しい花を咲かせるという意味もあります)

日常生活では自分の意図しないところで穢れをもらうこともありますので、こう、一日の中で自分をしっかり取り戻す時間というか、そういう空気をリセットする時間というか、そんなものを持つといいのかなと思います。

自分をしっかり取り戻すというのは、気落ちしたり気に病んだり、気が昂ぶったり、そういう気を落ち着ける時間ですね。

一日の中でその時間を持つと持たないとでは、負担の蓄積がだいぶ違ってきますので、ぜひぜひ、毎日一回のリラックスタイムを持ってくださいな。

そんなときはうちのお茶で、といいたいところですが、ゆっくりお風呂に入るとかでもいいですので😁

蓮、漢方では?

さて、蓮の話に戻りますと、蓮というのは本当に不思議な植物で、池や沼に生息する水生植物で根は水の中にあり、葉と花だけが水面から上に顔を出します。

蓮はそのすべてが薬食となり、例えば皆さんもよくご存知の蓮根は、五行では「肺」によく働き、熱を冷ましてくれます。

そのため、「肺」に由来する喉の痛みや咳によく、蓮根のハチミツ漬けなどを作っておくと秋~冬は重宝しますよ😊

蓮根ももちろん漢方薬に使われますが、実は蓮という植物ひとつで、すごくたくさんの生薬があるんです。

ひとつずつ書くと長くなってしまうので、すみません、さくっと引用させてもらいますm(__)m

植物のハスは、薬用として、果実を蓮実(れんじつ)、子葉を蓮肉(れんにく)、子葉の間に有る緑の幼芽(胚芽)を蓮心(れんしん)、種皮を蓮衣(れんい)、葉を荷葉(かよう)、葉の基部を荷葉蒂(かようてい)、葉柄と花托を荷梗(かきょう)、花の蕾を蓮花(れんか)、花托を蓮房(れんぼう)、雄蕊を蓮鬚(れんしゅ)、肥大した根茎を藕(ぐう)、根茎の節部を藕節(ぐうせつ)、根茎から取れたデンプンを藕粉(ぐうふん)といい、それぞれ薬用に用いられます。
漢方薬のきぐすり.com http://www.kigusuri.com/kampo/furusato/hasu2.html

これらすべてで、性質や効能が微妙に違っているのがまたすごいんですよ。

当店で取り扱いがある蓮はこちらです。
オニバスの種子(蓮の種)
ハスの葉

ちょっと違いを見てみましょうか。

オニバスの種子/蓮の種

スイレン科オニバスの成熟種子

漢方ではこのようになっています。

五味:甘
五性:平
帰経:脾・腎

ハスの葉

※ハスの葉の取扱いは2020年12月31日で終了しました

スイレン科ハスの葉

漢方ではこのようになっています。

五味:苦
五性:平
帰経:脾・胃・肝

なんとなく、働きかける場所がそれぞれ違うんだなーというのはお分かりいただけるかと思うのですが、共通しているのは寒熱に寄らず、脾を補ってくれるという点ですね。

蓮の葉はややクセがあるので、もし買ってみようと思った場合は、少量で販売しているものを探して続けて摂ることができるかどうか試してみた方がよいかもしれません。

ハスの種はほとんどクセがありませんので、安心して試してみてもよいと思います。

ハスには心を落ち着ける働きも

最初に蓮という植物が宗教で重要視されていることをお伝えしましたが、連には心を落ち着かせ安心させる働きがあります。

ハーブティは天地自然のエネルギーをいただいていると思うのですが、蓮という植物に触れていると、この植物は有効成分のほかに、慈愛や癒し、浄化作用なども備えているのじゃないかと風に感じます。

もちろん慈愛や浄化などは科学的根拠のない話ですが、蓮は当店ではとても大事にしている素材のひとつですので、機会あればぜひ試してみてください。

本日は烏兎の素材紹介から、蓮の種と蓮の葉をご紹介させていただきました。

ゆるゆるとした更新ですが、次回も楽しみにお待ちください。

最後までお読みいただいてありがとうございました。

烏兎

Posted by Master